EPISODE
夜勤のコンビニでのホロっとした話
ある日のコンビニ夜勤中の早朝、店の外にご夫婦らしき2人が立っていました。
声を掛けてみると、新聞を買いたいので新聞が届くまで待っているとのことでした。
まだ朝晩は冷え込む季節、外で待つのは寒いだろうと、店内のイートインスペースに案内しました。
ご主人は作家さんで、その日の新聞に小説の記事が掲載される候補となっていました。
しかし、誌面の都合で新聞発行まで掲載の有無が分からないという状況でした。
新聞への掲載の有無を奥さまと一緒に確認するため、ご夫婦でコンビニへやってきました。
新聞の到着を今か今かと待っているお2人は、少し顔が青ざめていて、緊張がぬぐえない様子でした。
新聞が到着し、記事を確認したご夫婦は、記事が掲載されていたと、満面の笑みで喜んでいました。
私も嬉しくなり、芸人魂に火がついて、その場を盛大に盛り上げました。
いやあ、コンビニ夜勤も捨てたものではないと思いました。
喜びはさらに続きました。
後日、一緒に喜び合った作家さんから、コンビニに投稿が寄せらせました。
10年以上こちらのお店も利用しておりますが歴代のスタッフさんも含めて感じの良い方が多い印象を持っております。
4月8日の早朝、新聞を買うために行ったのですが、新聞が来るまで外で待っていたところ、スタッフの佐藤さんがわざわざ外まで出てきてくださり、(イートインスペースの利用時間ではないにもかかわらず)「外は寒いので宜しければ、どうぞこちらに」と机の上に上がっていた椅子をわざわざ下ろし、椅子をすすめてくださいました。
その日の新聞が自分の人生にとって大切な記事が掲載されるゆえ、妻と揃って緊張の極みにいたのですが、そんな中、そうした気の利く温かい対応をしてくださり、妻と2人で感動してしまいました。
おまけに目的の記事を見つけ(自分の本のことが書いてあるのですが)喜んでいたところ、そのスタッフさんも喜びを笑顔で共有してくださり、尚のこと、感動いたしました。
あのスタッフさんはどんな方なのでしょうか。なかなかあんな風に振る舞える人はいない気がします。
人として貴重な方だと思わされました。感謝しかありません。
この投稿を受け、コンビニからも感謝状を頂きました。
