金銀財宝☆只野編隊 金銀財宝☆只野編隊

EPISODE

怪奇白Tシャツの女

EPISODEのCASE24で木魚の音が聞こえる掃除屋さんの話をしましたね。
葛飾区のあるコンビニでのお話です。

その人は2か月に1回、プロとしてコンビニのお掃除をやってらっしゃる方で、何か分からないけど、私の勤務日に会うんです。その人が、他のお店で掃除をやっていたら、木魚の音が聞こえちゃって、そこの店員さんに聞いたら
「聞こえないわよ。」
と言われたけど
「聞こえますよ。」
と言ったら
「実は、このお店で首をつっちゃった人がいたのよ。怖いわ。やめてよ!」
という話をしてくれた方が久しぶりに来て
「ラジオでその話をしましたよ。」
「ああ、そうですか。じゃあ僕もいろんな経験をしているんで、せっかくだから僕も話しますよ。」
もちろん、彼の仕事が終わって、お客さんがいないときに話したら、最後に帰り際に
「あなたは霊感がありそうだから、他にはないんですか?」
と聞いたら
「ああ、これは古い話だけど、あるわ。」
と言って、20代前半から25歳くらいの頃の話を思い出して、話してくれたんですよ。

僕ね、30年ぐらい前に両国でお店を経営してたんだよ。サーフィンのショップ。30年前にしては珍しく、すごくおしゃれな感じで、隣にバーがあって、サーフィンのグッズ販売とバーが併設しているようなお店。
俺が店長だったんだけども、そこで働いてレジに立って、アルバイトの10代の男の子と一緒に待っていたんだよ。そしたら昼ぐらいに、店の中に長い黒髪の白いTシャツを着た若い女性が入ってきたんだ。それでね、Tシャツのコーナーに行って、ちょうどレジから店員が見えないところに行って、ゴソゴソやっていたんだ。そこから何分か経ってもこちらに来る気配がない。おかしいなと思って、バイトの子に
「今、来たよね? 帰った?」
と聞いたら 「いやいや、帰っていないです。まだ店の中にいるはずですよ。」
と言うから、2人でくるっと回って、そのTシャツの方に行ったんだ。そしたら、その女性は消えていて、ハンガーにかかっているTシャツが1枚ゆらゆらゆらと揺らいでいる……。
「ええ? おかしい。いやいや、来たよね?」
「来ました。」
「え? 何だ?」
という話があったそうです。

最初の話から2~3日後。
そのお店は夜の1時くらいに閉店で、そこのお店の近くに住んでいる仲が良い住人の方が、朝になって店を開けるときに
「あれ? 昨日は深夜遅くまで仕事していたね? 新しいバイトを雇ったの? 何かTシャツのコーナーで動いていて、新しい女の子と一緒に仕事をしていたみたいだけど?」
というような話をしてきたそうなんですよ。
「いやいや、新しいバイトの女の子も雇っていないし、だいたい1時には終わっちゃうから、店の中で仕事はしていませんよ。」
「だから、その白いTシャツを着た黒い髪の若い女の子が、Tシャツのコーナーで動いていたから……。」
え? 何ですか?って話があったそうです。

そこから3か月ぐらい経ったある日。
サーフィンのグッズ販売とバーを併設していて、バーをやっているときです。常連さんが入って来て、店の中にはお客さんが2人いたのかな。毎日来る常連のお客さんが、狭いカウンターの席だったんで
「すいません、すいません、すいません。」
と言って入って来るんだけど
「すいません。」
「すいません。」
「すいません。」
3回言って奥の方の席に座ったそうなんですよ。
「あれ? 何で3回『すいません』って言ったんですか? 店の中には2人しかお客さんいませんよ?」
と言ったら
「いやいや、そこにいるじゃん。白いTシャツ着た、黒く長い髪の若い女の子。そこ座っている……。あれ? いないわ……。」
という話があって、ゾゾッとしたそうですよ。
そこから、不思議な体験はしなくなったそうですが……。

後日談。
そのお店はマンションなんですが、大家さんに聞いたら
「あー、前ね、そんな感じの女の子、ここで自死しているわ。」

こわーーーーい!
「すごいね。あなた、霊感持っていますよ。」
と言って終わりました。

という、白いTシャツの話。

金銀財宝☆只野編隊のごきげんなラジオ
2025.04.19 O.A.より