金銀財宝☆只野編隊 金銀財宝☆只野編隊

EPISODE

夜の銀座

【銀座とわたし】

皆さま、銀座という街はご存じでしょうか?
地方に行っても、東京都内でも、何とか銀座ってありますね。商店街にも何とか銀座と名前がついていますよね。

私ね、実はコロナがまん延する前の4~5年間、何の縁か知りませんが、銀座で働いていたんですよ。コンビニ夜勤をしながら、芸人をしながら、銀座の夜も働いていたんです。本物の銀座で働いていたんです。
銀座なんて、話で聞く感じでは『そんなところは一生行かないだろうな……。』なんて思っていたんですよ。何の因果か、銀座に行くことになりました。

これは、私の所属している事務所の先輩(名前は伏せておきます)が、何か知らないけど銀座でお店を出すということで、私をずっと観察していたそうです。まあ、そのころは金髪のオールバックにスーツを着ていました。私、若いころからデーブスペクターさんに似ていると言われていたんで、デーブスペクターさんの格好で事務所をうろうろしていたら、その先輩が
「俺、今度銀座で店を開くんだけどさ、君、一緒に働いてくれないかな?」
と声がかかったんですよ。いや、やっぱり、すごい芸歴の先輩で断れないですよ。
「ああ、そうですか。ちょっと考えさせてください。」
と返答したんですけども、何回も押されて行くことになったんですね。

銀座なんてどんなところ?
大体のイメージなんですけどもね、働いていたお店が『銀座を盛り上げていこうじゃねえか!』という、銀座のナンバー3の方々のバックアップがあった店みたいです。ナンバー3というか、夜の銀座のですよ。すごいお店がいっぱいあって、私もいろいろお話を聞いて経験したんですが、先輩のお店で働くことになります。

当時は、コロナがまん延する前は深夜1時以降も働けたのかな? そのうち、法律で深夜1時以降は働けなくなったんですよ。朝まで働けるような店だったんですが……。
銀座の高級クラブで飲んだお偉い方々が、女の子と一緒に『アフター』という形で楽しみに来るというようなお店でございました。

東京ネットラジオで私と一緒にラジオをやっていたアンチエイジ徳泉くんも、ぶっちゃけて言うと僕の1つ下の後輩なんですが、その店で知り合い、そこで仲良くなったんですね。シベリア文太さん、ふじきイェイ!イェイ!さんもそのお店で知り合って、東京ネットラジオで一緒にDJをやっていたんです。
せっかくだから、徳ちゃん情報を言いましょう。アンチエイジ徳泉さん、家を買ったそうです。別に全然売れていないのに、お母ちゃんのために家を買ったそうです。凄まじいローンだそうです。徳ちゃん、頑張ってください!

【初めての銀座】

ということでね、そんな芸人さんと一緒に働いていた店、銀座のお話ですわ。

最初に行った日に、バックアップしてくださっているというか、後ろから応援してくださる「これからの銀座は盛り立てていかなきゃならない!」なんて言っていた方が、ちょうど私が入っていたときにいらっしゃいまして
「おお、君も応援してくれるのか? 一緒に頑張ろう!」
と言って、いきなり1万円もらったんですけどもね。一瞬引いたんですが
「頑張ろう!」
と言って
「ありがとうございます。」
と……。何だこの場所は? と。
いきなり始めたって、1万円。
『ありがとうございます。』
という感じで頂いたんですけど……。

【銀座のママたち】

スタートがそんな感じで、その方もなかなかの方でございます。それで、アフターで女の子たちが来るわけですよ。それももう絶世の美女たちです。銀座で働いている絶世の美女たちのレベルというのは何でしょう。要はトップですからね。ある意味、京都とか、福岡とか大阪のほうにも夜の街、高級クラブなんていうのもありますけども、やっぱり銀座っていうのは箔が違うと言われていたんです。そういう方々が目の前に来て、アフターで我々と一緒に、どちらかと言うと、我々がモノマネの芸をやったり、一緒にショーを見せたりするという楽しみがある店だったんで、アフターでそれを見に来て、自分のお客さんと楽しんで「お疲れさまでした」と帰る感じでネタを見せていて、その女の子たちとお話しするわけですよ。
「時給って高いんですか?」
とか話して、まあ仲良くなってね。私が聞いた方は時給が6千円だそうです。それはそうですよ、銀座ですもん。時給が6千円……。はあ、すげえ。マジか……。
私が働いていた店はコンビニの夜勤とあんまり変わんない時給だったんですけども
「そうなんですか?」
とかね。
特に、その銀座で3つの指に入るようなお店のママも来るわけですよ。ママには直接聞けませんけど、一緒についてくる黒服のボーイさんと仲良くなって
「あのママって、どのくらい稼ぐんですか?」
なんて聞いたら
「まあ、月1千万円ですね。」
月1千万円! すげえ。何だ、この世界は……。

【銀座のお客様】

という衝撃を受けながら、多くの方々というか、みんな社長です。社長さんだけじゃなく重役さんも多いです。しかも一部上場の方々が多いですね。
こんなこと言うとあれだけど、当時は羽振りが良かったのは、自動車会社のトップクラスですね。皆さんが知っている自動車会社のお偉い方々。商談とかで来る方もいますからね。
あとはIT関係もすごかったな。IT関係の人が7人ぐらいで入ってきたのかな?
「ここ、そうなんだ? あの会社の芸人さんがやっているんだ。」
銀座の方々は、やっぱりブランド系が好きでございますから、私がいるところは芸人の中ではブランドと言っていい会社なんですね。そういう方々と夜を楽しんだっていうのもいいんじゃないですか? IT関係の7人ぐらいの人たちは、入ってくるなり
「いやあ、2時間で750万円使っちゃったよ。」
これは普通に
「すごいですね。」
と言うしかなかったんですけども。
その他にも、商談か何かのための方かな? 多分偉い方なんでしょう。私は、なるべく名前は聞かないんです。名前を聞いちゃうとしゃべれなくなるから。肩を組んでしゃべったりできないんでね。社長さんの頭とか撫でられないんで、私はなるべく、どんな社長さんとか聞かないようにしていたんです。失礼な話ですけど。ただ皆さん、逆にそういうのがないから、イエスマンしか周りにいないから、逆にすごく新鮮だったみたいで「うちで働け!」とか、いっぱい言われましたね。社長さんに「運転手やれ!」とか……。まあ、全部お断りしましたけども……。
「1本百万円のワイン、開けてきたよ!」
とかね。
弁護士さんとかも、リアルなリーガル・ハイというドラマの、本物の負け知らずの弁護士さんとかもいらっしゃっていましたね。すごい企業の弁護士をやっていたりする方です。そういう人もストレスがあるんでしょう。カラオケを一緒に歌って盛り上がっていました。

【プラチナブラックカード】

皆さん、プラチナブラックカードって知っていますか?
プラチナブラックカードってあるんですよ。私、持ちましたよ。持たせていただきました。何かね、それ1枚で戦車が1台買えるそうです。いや、都市伝説でしかないのかと思ったけど、あるんですよ。何かね、プラチナブラックカードを持っている人は日本に100人くらいいて、そのカードで戦車も買えるけど、デパート丸ごと買えるそうです。ずしっと重いカード。
これもね、私はどんな人か、あえて聞かなかったです。ただ「お金はいくらでもあるから楽しませてくれ。」もう、全部ドンペリの一番高いやつとか、手に入らないような高価な日本酒とかばっかり飲んでいましたけどね。ついてきた方々が、どこかの御曹司か何かの方々と銀座で飲ませる、銀座の飲み方を教えるみたいな感じで来たり……。
あとは、その偉い会社の営業の方が、芸人が必死に笑いを取ろうとしているのを新入社員に見せる勉強もしていましたね。
「いいか、芸人を見ろ。こいつらつまんねえよな。つまんなくてもさ、一生懸命やっていんだろう。いいか、お前たちもこんな感じでやんなきゃなんねえんだ。」
という感じの、一流企業の商社マンの方もいましたな。

思い出せば思い出すほど、びっくりするような方々もいます。
ただね、やっぱりそういう芸人のいるようなお店に来る社長さんやら偉い方々は、だいたい皆さんいい人でした。いい人だから、芸人さんの笑いとか芸人さんと飲もうとするんですかね。本当にいい人ですね。あれは本当にいい経験だったですね。銀座なんて一生行かないと思ったけども……。私はもてなす側だったけども、お金持ちって結構いい人なんだという経験ができた街でございます。

【オカルトな銀座】

銀座話、思い出したら結構ありましたね。すげえ街ですわ。
要は、銀座に入ったら100円のコーラが1,000円になる場所です。
あと、お巡りさんがいないんですよ。何かあって、お巡りさんがその人をあげるじゃないですか? お巡りさんがいなくなるような方々がいらっしゃる場所なんでね。
あとね、雑誌に載らないような情報を皆さん共有しています。今だから言えますけどね、ジャニーズの問題も、もう当たり前のように知っていましたよ。ただ「言わないほうがいいよ。芸能界消されるから。」と。
あとね、結構オカルト話が好きなんですよ。何でしょうね。ある程度、何億とか何十億とか持っちゃうと、やっぱりそっちに行くんですかね? だからね、私も普通にオカルト話をいろいろ聞いてね。パイロットの方なんて「UFOなんて普通にいるよ。ただ、言ったら仕事が無くなるから言わねえんだよ。」とか、そういう方々いる街です。

銀座に久しぶりに行ってみたいな。けど、まあ、働くのはきついわ。自立神経がきついわ。面白い方々だったけども。

【銀座のSさん】

あと、これも偉い方ですけどもね、カラオケをしに来て「自分が楽しむのではなくて、周りに来ている社長さんとかママたちを楽しませる。」という、偉い国家の方もいらっしゃいましたね。Sさん、懐かしいな。

ということで、まあ脈絡もなく銀座の思い出をしゃべりましたが、本当は客として行きたいね。ただ、お金持ちになるというか、売れなきゃダメだけどね。売れねえよ……。

金銀財宝☆只野編隊のごきげんなラジオ
2025.05.17 O.A.より